2018年9月28日金曜日





夢かないます  

6月2日幼馴染が銀座7丁目に『銀座つぼ焼きいも』をオープンした。
昔から銀座に出したかったと言っていた。
銀座でなければいけなかったらしい。 
北陸でレンタル会社の社長をしている。
「私のような田舎育ちは 東京のしかも銀座の一等地に・・というのが夢 
それを実現したかった!」と何度も言っていた。
銀座においも屋  
「売れると思う」の 賛成は少数派で
多くのブレインには反対されていたらしい。

オープン時
せめてもの配慮か お祝いにと送ったお花はたくさんのなか
炎天下にさらされてぐったりしてはいたが
俳優西島秀俊さんのお花の隣においてくれていた。
同じような感じの多い祝花の中で
彼の 白を効かせたピンクと赤のアレンジは
ひときわ目を引いた。
インテリアの邪魔をしないように色を出さなかった自分のはノーマルすぎたか。

6月オープン時
西島秀俊さんダリアとバラの祝い花



内部の石焼釜 シンプルな内装




お芋の包装 スイーツ




お芋は まるごと  はんぶん  ちいさいの  おもちかえりもある。
内装はシンプルで無駄がない。
この頃はテレビなどのメデイアにも紹介され店頭には列ができているらしい。
自分の住んでいる地方ではなく銀座でなければならなかった昔からの夢を
実現させた幼馴染の強い想いにいたるまでを一度じっくり聞いてみたいものだ。


駆け出しのころ1冊の本に出合った。
『夢かないます』無能唱元という人の著書で
もうお亡くなりになっておられるが                                                        
何度となく読んでは心のよりどころにしてきた。
一度人に貸したところ戻ってこなくなったので
慌てて単行本をもう一度買って今は人に貸さないようにしている。
30年前当時500円ぐらいだった単行本は現在中古本で3千円以上もする。                          



四半世紀たったバイブル

■瓶の中の否定という液体の中に肯定という小石を入れ続けると
小石は瓶の底にたまり否定の液体はこぼれはじめる。
やがて明るくなった心のスクリーンは願いのイメージを徐々に描き出す・・
赤線を引いて何度も読み返しパワーをもらっていた。

■願いは常に具体化しておかなければいけない   
 ‥‥夢より明確な より細かい絵にして
 その目標を常に目指している自分の姿を確認することができれば
 夢の方が近寄って来てくれるはず・・・  抜粋


誰に笑われようと
銀座にお店を出すという強い想いの夢が実現したのは
日頃細かく夢を具体化していたのかもしれない。  
銀座という場所 お芋屋という目の付け所 アイデアに感心するばかりだ。


お釈迦さまもおっしゃっておられた。
諸行無常  
万物はすべて一瞬たりとも変化しないものはない・・・って。
留まってばかりいては新しいものが見えなくなるのかもしれない。
もう一度また バイブルを 読み返してみよう。
         

                          デザインオフィス
                               スペースエフブンノイチ
                           2018  09  28
                           長塩小夜子





 








2018年9月23日日曜日



地震クルーズ2

炭と鈴虫


北海道地震の影響が心配で友人に電話をした。
案の定つながらず夜、公衆電話から連絡がきた。
電話ボックス前の列に並んでかけてきてくれたようだ。
マンションの5階までトイレ用の水を運んでいるらしい。
やはり水と電気に苦労していた。
今の時期なら何とかなるが冬であったらさぞ厳しかったろうと

7年半前の3・11の自分と重なった。


当時 電気は4日 水は20日以上来なかった。

午後2時47分

利府ジャスコ前に並ぶ長蛇の列
        


震災2日目。
2階のない会社の事務所は安全だろうと
まだガタガタと余震が続く事務所の中で寝食していた。
電気の来ない冷蔵庫の中にあるものを早く処理しなければ・・・
肉がある・・・・ 見れば結構上等だ。
ガスボンベは貴重品 
この先何が起こるかわからないので大切にとっておきたい。
確か炭用の小コンロがあったはず・・ 暗くならないうちに探した。
きちんと箱にしまっておいたので割れずにコンロも炭も見つかった。
よかった。

炭コンロは客人があるとき めいめいで焼いてもらうと肉奉行がいらず
ちょっと懐石風に見え 皆を煙に巻いて
おいしそうに見せてしまう効果があるので重宝していた。


炭コンロ

 事務所の玄関先で ガスコンロで炭を少しだけ赤くした。
テーブル中央に炭の入ったコンロを置き (※念のため下にバケツ一杯の風呂水もおき)
いい角度に鏡を置いてろうそくを映すと明るさが倍になった。
炭が塩梅よくなったので 早速焼いて紙皿で粛々と食べた。 
オーバーを着こみ 靴を履いたままで ・・。
炭が赤い色から白い色になるまで、小さいコンロに夫と手をかざして暖も取った。
味はよく覚えていないが、奇妙な贅沢感で過ごしたことを今でも思い出す。




炭で盛り上がろう!


秋の夜長 連休に帰ってくる娘たちと炭談話で盛り上がり、あの時の話をしよう。
小コンロは健在だった。  炭もたくさんある。
母の形見のへこ帯はテーブルセンターにして 炭コンロをのせる。母さんごめん。
秋の器を準備して  花瓶には実のある花を飾ろう。
お吸い物はマツタケではなくてマイタケにしておこう。
お気に入りの箸置きはお月さまの欠けた形ぞろい。
コースターは小菊と桔梗にしよう。  秋まんさいだ。
夫が飼育している鈴虫が今年も8月末からいい声で鳴き始めた。
音響効果よし!。演出効果よし! すべてそろった!  あとは味かあ・・?

秋は  土物器で

箸置きは欠けていくお月さま

コースターは小菊と桔梗

巨峰とゆでた車エビを蓋つきの小壺に入れ
利府梨をすって味付けたものをかけて出すと
皆何が入っているか興味深々で蓋を開ける。
梨?と驚き顔を見るのも楽しい。
たいしたものでなくても蓋つきはおいしそうマジック効果あり。

「もしもし おかあさん? 仕事が入っていけなくなった  ごめん!」

東日本大震災 西日本豪雨 北海道地震 
災害があるたびに忘れてはいけないことがたくさんあることに気づかされる。
想いを形にする仕事を生業としている。 
何が大切か 秋の夜長 鈴虫の音とともに考えてみるのもいいかも・・。           
                           

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