2020年10月3日土曜日

国境なき医師団


阪神大震災から25年経った。

震度7の揺れは5万人超の死者・負傷者を出し、

住まいやライフライン、道路・鉄道などに甚大な被害をもたらした。

いつまでも町が燃え続け

高速道路がおもちゃのようにまがっているニュースを見て

とんでもないことが起こっていることに体が震えた。


建物の下敷きになっている人を消防団が助けている様子をテレビ局が報道し

レポーターが近寄り それをカメラが映している。

「そんな暇があったら 手を貸したらどうなの!」とテレビの前で

思わず叫んだりしたものだ。 

この非常事態の中でわたしが出来ることってなんだろう・・そう考えた末 

以来ユニセフの国境なき医師団にささやかではあるが

ずっと募金を続けてきた。 

それからずいぶん経った頃から 別の考えが頭をよぎるようになった。

本当に私のお金が医師団に渡っているのだろうか

申し訳ないことだったが、別のことにお金が使われているのではないか・・

などと、よからぬ思いが頭をよぎり結局募金をやめてしまった。

それから1年経った311日 あの未曽有の東北大震災が起きた。

停電でラジオだけが頼りの2日目

雨が雪に変わり寒さで震えながら度々余震でガタガタ揺れる中

オーバーを着込み何かあったらすぐ逃げられるように家の中でも

靴を履いて歩いていた夕方。ラジオから聞こえてきたのが

「今国境なき医師団が 宮城県に入りました!」の声。

ありがとう ありがとう 何度も繰り返した。

 涙が流れて流れて 仕方なかった。 


東建コーポレーション】復興東北!頑張れ東北!復興への願い
この家にはどんな人が住んでいたのだろうか


4日目に電気が通じた。嬉しかった。

テレビも見ることが出来るようになり大津波に家が次々に飲み込まれて

流されていく映像に震災直後にこれを目にしたらとてもたまらなかったろう

と思わされた。 あれから9年の月日が流れた。 募金は続けている。

今コロナで また私たちは大変な目に合っている。 

半年前私の送ったお金は5000円 

でも医療用フェイスシールド3点しか提供できるない。

今コロナ感染を食い止める国境なき医師団は

人が足りない  資金が足りない  時間が足りない状態という。

ベルギーの首都ブリュッセルに特設された医療テントで、 感染疑いのある移民の医療援助にあたるMSFスタッフ © Joffrey Monnier/MSF


わずかな金額にもかかわらず頂いた感謝状


Go   to   travel   行ったつもり

医療用防護ゴーグル6点分ぐらい募金できるかな。

私にできることは今それくらいしか。 

                         202010月3日長塩




2020年10月2日金曜日

もなか

 


「水の面に照る月浪を数ふれば 今宵ぞ秋の最中(もなか)なりける」

                       源順(したごう)



「秋の最中」は中秋の名月という。
江戸時代のお菓子屋さんが満月に見たてて「最中の月」として
売り出したのが現在の もなか の始まりと聞く。
当初はもち粉を薄く延ばして焼いた丸いせんべい状のものだったのが
後に餡を挟むようになったらしい

和暦では  文月が初秋  葉月が仲秋  長月が晩秋
仲秋と言えば葉月全体をさすのだが 
  中秋は 秋のど真ん中にある8月15日に限定して  
  使われる言葉になる。    まさに秋の最中

先日の2020年10月1日は 中秋の名月 その日にあたった。

10月1日のお月さま

我が家では いつものように うさぎさんが お餅をついて・・・
秋の名月を楽しんでいましたっけ。


                         2020・10月2日 長塩

2020年9月3日木曜日

お中元と素麺


京都の友人から残暑見舞いの素麺と遅れたお詫びの便りが届いた。
お中元が遅れてしまいましたすみません・・・etc。

お中元と残暑見舞いの違いで謝るの?

理由はこうである。
そもそも中元とは中国の道教に伝わる三元の祭日の一つ。
上元は一月十五日(小正月)下元が十月十五日で収穫祭
中元の七月十五日は仏教の盂蘭盆会(うらぼんえ)と重なることから
ご先祖様だけでなく
現生でお世話になっている人に素麺やうどん 果物などを
贈り合うようになったのが現在のお中元のはじまりらしい。
古くは生き盆として両親に魚を贈る習わしがあったらしい。
うどんや素麺は無病息災 細く長く 命が永からんことを願うもので
製粉に手間のかかる麺類は米に代わる貴重な食材でもあったろう。

長い手延べそうめん

それを願っての友人からの毎年のお中元は手延べそうめんというわけだった。 
情けないことに私ときたらその理由を理解したのはずっと後のこと。

気温が38度39度と人の体温より高い異常な暑さの続く昨今
昼は氷を浮かべた素麺と決めた。

         

木蓮の根っこにくっついて広がり、自生している白い花の咲く冥加と
夫が育てている畑の葱と生姜を薬味に 長い素麺をさっぱりと食べよう。
庭の夏紅葉の葉と友人の顔も浮かべて・・。   2020 8月 長塩   





麻刈り


俳句がブームになって久しい。
先日 麻刈り  という季語を目にした。

あふみのや麻刈る雨の晴間哉   ー蕪村ー

 
麻刈りの様子

 麻刈りの時期 このところ 日本中が雨  数日降り続いていた。

麻ノ繊維ハ 縄トナシ  綱トナシ  降リテ麻布トナス 
 贅ハ 油ヲ絞ル。

春に種をまいた麻は晩夏になると数メートルの高さに成長する。
その強い生命力にあやかって麻の葉文は産着や子供の着物 
女性の襦袢にも使われた。
そのうえ絶縁性が高く昔は雷が鳴ったら蚊帳に入って身を守った。
現在も結界を作り 場を清める道具として神事に欠かせない素材に
なっている。
江戸中期に木綿が普及するまで衣服の中心は麻であり 
藍 紅花とともに三草と呼ばれた。
 


         江戸時代の三草 藍 紅花 麻


新生児産着・麻の葉模様…黄色がなぜ魔よけの色なのか? | 麻の葉柄の初 ... 
麻の葉文の産着柄                組子細工

2015年英国デコレックス展示会で出展された麻の葉柄の椅子と生地


他にも壁材や布団箪笥の湿気取りなどに利用され
内装メーカー東リさんが
以前にケナフ(アオイ科)の壁紙を出している。
施工性の点で今は生産されていないが・・。
実は絞って油にするほか
蕎麦の薬味として七味唐辛子の原料にもなっている優れもの。
改めて麻の威力を見なおしてみたいものだ。



蚊帳
ずいぶんと子供の頃 実家では昼寝の時間や夜に蚊帳を吊っていた。
雷様と蚊帳の記憶も 
昼寝をしない弟が泣くと雷様がおへそを取りに来るから
べそをかきながら蚊帳に入っていた弟の姿のかすかな記憶と
蚊が入るから早く中に入りなさいと
母にたしなめられた光景も断片的に思い出す。

蚊帳の風景

結婚して間もないある日 
母から柳行李に入った蚊帳が届いた。
若い人は行李などは分からないだろうが
茶箱と同様昔は衣類の保存にどの家にもあった。
今はヤフオクで時々見かけるが。
結婚後最初の住まいは広島県福山市だった。
携帯電話もない時代 9時以降は電話代が安くなるので
その時間に母の声を聴いては涙が込み上げた。
夫婦ケンカの時も電話をした。 「好きで一緒になったんでしょ」
遠くに嫁に行ったことを寂しく思っている母の返しの言葉だった。
それにしても蚊帳を送ってくるなんて時代遅れだと半分呆れたものだ。
それはどっしりと重く
白とブルーグリーンの色だったように覚えている。
引っ越しの度に置き場所に困りながらも
「好きで一緒になったんでしょ」という言葉と一緒についてきた。
あれからずいぶんの時が流れ
現在の住まいまではあった気がするが
いつの間にか我が家から蚊帳は行李を残して姿を消した。
一度も使われることはなかった。
今は行李に母の着物が入っている。
麻の繊維を取った後の苧殻は今もお盆に焚く迎え火に使われ 
今夏も親を送った。

送り火に麻の苧殻


コロナ事情で外出の数が減りリモートワークが多くなった。
お気に入りのモスグリーンの麻のワンピースは
光の加減と上半身だけ写るパソコンでは顔写りが悪いのだが
機会をみつけて一度は袖を通そう。
麻は母の思い出と主に蘇ってくるから。
                   202008  長塩小夜子




















2020年6月17日水曜日

シクラメンのかおり


頑張らなくていいよ


シクラメンは冬の花のはずだが
事務所のシクラメンはいまだに咲き続けている。
まだつぼみが3つもある。
夏頃まで咲きそうだが、[もう頑張らなくていいよ!]
 

日頃 ここの主はせわしくしていたのに、
なぜかこの頃出かけなくなってしまった。
いつもと様子が違う・・・。大丈夫かな?
そう思って心配したのだろうか・・。
そんな主を慰めようと精一杯力を振り絞って花を咲かせ頑張ってくれたのかなあ・・。
ひょろひょした姿は 本当にけなげに見える。

6月17日

ひょろひょろと咲く


まだつぼみが3つもある

 バタバタ忙しい時は水やりも忘れがちで気にさえしていなかった時もある。
そのくせ都合の良い時に癒されることばかり求めた。
今ひょろひょろしながら咲く姿をまじまじと見ながら思う。  
「きれいだったよ! あまり頑張ると冬に元気でいてくれない気がするので
もう頑張らなくていいよ。冬に生き生きしてまた会おう・・。」と。6月17日 長塩 











夏萩の咲くころ



巣立ち


早朝5時 新聞を取りに行くと、我が家のツバメたちが 
巣から一羽づつ飛び立って、
ビービー鳴いて家の近くを旋回し始めた瞬間に出会った。

2羽が並行して飛んでいるのは親が飛び方を教えていたのかもしれない。
肉眼で見える範囲で飛び回っていたがやがて静かになって見えなくなり
巣の中は空っぽになった。
雛によっては2・3回巣に戻って飛ぶ練習をしてから巣立つらしいが なんと
我が家のツバメたちは ビービーという鳴き声をたてて早朝どこかに消えるが
夕方になるとまた巣に戻ってくる。もう二週間になる。



玄関の糞対策に敷いた新聞紙をこれで最後と片付けた後から
結局親鳥と育った4羽がホテルのようにまた巣を使い始めたので余計に玄関が汚れた。
ドア前に広げた糞用新聞紙といたるところに落ちる糞、汚れた壁は、美観とは縁遠く
毎日壁紙や床材サンプル メーカーカタログなどを配達してくれる
宅急便のお兄さんたちは そこをうまくよけて通ってくれた。
下を見て 上を見て
「今年も?」 「そうみたい」
「何羽?」  「4羽」
「同じ親ですかね?」 
マスク越しに会話を交わして少々困りながらも育つのを楽しんでくれた。

孵って床に落ちた卵の殻 5月26日


いよいよ巣立つ準備中 6月13日
こんな顔 6月17日朝5時
毎晩戻る 6月24日 親2羽 子4羽 濃厚接触  



夕方戻った6羽が入りきれず横巣を補修して・・。




静かになった玄関 


とうとう巣立って行ってしまった。玄関の夏萩が可憐に咲いていた。

来年も待っていますよ・・。
手入れは行き届いていませんが
紅葉ともっこくと沙羅と山茶花と・・
2階まで背が伸びた金木犀の木と
カリンとぐみの木のある古い家が目印ですから・・。
そうそう主がダイエット用に買った自転車も少し錆びてはいますが
玄関においています‥多分来年も・・。         06・27長塩


2020年6月11日木曜日

自分の市場価値は?

町田ひろ子アカデミー仙台校開講 サンゲツで


ようやく遅ればせながら今日6月10日から授業が始まった。
今年はコロナ事情の厳しい中 
サンゲツさんが気持ちよく教室を提供してくださって 本当に有り難い。
桑名支店長ありがとうございます。感謝です。



学校案内



内容と熱い講師陣



2年越しに入学を検討していた人
子育てをしながら学びたい人
悩みながら前日に入学を決定した人
ICの資格保有者でありながらスキルを高めたいと決心した人・・etc

そんな熱い彼らを学校は放っておくわけにはいきません。
こんな時だからこそ、彼らの市場価値を高めて
優秀なICにして世に出してあげなければ・・(講師陣はもっと熱いですよ!)
講師の責任も相当重いが
キラキラした可能性を持った彼らが育っていく様を一緒に味わうのは
講師の喜びでもある。



英国KLCと提携して15年


サンゲツさんショールーム入口


三密を避け広いスペースを貸していただく

フェイスシールド&マスク姿の建築担当 西條由紀子先生

やるか やらされるか はちがう。
「やっとできた」は「やればできる」を教えてくれる。
受講中、彼らはプラン作成に、頭を悩ませ、
悔しくて 泣くほどの苦しみを味わうかもしれない。

そして 卒業最後の日は 講師が泣く。

今年も ワクワクしながら 
見つめる  見守る  見届ける  の
ルーテイーンで今日から1年が始まった。 

世の中の 様々な文句も、知性があれば提案になる。

彼らから 学ぶこともたくさんあろう。
 
さあ  フェイスシールドを付けて  一緒に進もう!
                           0610長塩小夜子