2018年12月17日月曜日

「Oh  Boy !]

我が家では長年「置き薬」をお願いしている。
父が富山出身のこともあり
子供のころ紙風船や息を吹くと音が出て紙がラッパのようになって
伸びたり縮んだりするおもちゃをもらえるのが楽しくて
売薬さんを心待ちにしたことを思い出す。

宮城に住むようになって 置き薬のIさんにお願いしてから
もう四半世紀が経とうか。
Iさんもご結婚され、お子さんが生まれ
大きく成長された今は かつてお元気だった母上の介護をされておられた。
助産師さんだった奥様が当社のスタッフのお子さんを取り上げてくださったことは
ずいぶん後になってわかったこと。5年もたつ。
何かのご縁というのは不思議なものだと常々感じていた。

そのIさんがお母様と奥様のことをこう話してくれた...。
「母の認知が始まったので家で介護が難しくなって
家族でさんざん悩んだ末施設で面倒を見てもらうことにしましたァ。
徘徊するやら 
夜中に冷蔵庫を開けて はちみつのチューブを全部飲んでしまうやら   
石鹸を間違えて食べてしまうやら・・山ほどありました・・
片時も目を離すことができなくなって
温厚な性格で いつも「お母さんお母さん」と優しく接してくれていた嫁が
あまりの大変さに とうとう「このくそババア」(笑)と言いだしまして
  もう限界かと・・」
ここで私はIさんのユーモアを交えた明るい話し方に 
その光景を思い出して失礼ながら笑ってしまった。
ご家族の葛藤はさぞかし大変だったと思われるのに
なんでこんな楽しい話し方ができるのかIさんのお人柄がしのばれた。

もう一つお母様の話で元気が出た話がある。
Iさんがお母様に会いに行くと必ず 
「Oh  Boy!] と大きな声で 大きなジェスチャーで ハグしてくるという。
周りに恥ずかしくて・・
でも息子の名前は忘れてしまっているのですワ。
今までハグなんてしなかった母なんですが・・

私の質問「お母様は外国に長くいらしたことがあるの?」
全然ないです 映画の見過ぎですかねえ~(笑)
また笑ってしまった。

なんて素敵なお母様なんでしょう!
私も名前を忘れたら 夫をはじめ息子には「Boy]
娘 友人たちには「Girl」
大きなジェスチャーで[ Oh Boy!]    [ Oh   Girl!] と叫んでハグすれば
みんな愉快になる。  そんな年をとりたい。

最後のきわめつきのひとこと 
母はあまり細かいことを気にしないおおらかな性格
これが長生きの秘訣でしょうか?  体はいたって元気です。
「このカルシューム剤は骨の・・・」 
ということで我が家にはカルシューム剤がコラーゲンの横にまた増えた。

一人で抱えると悩みになる 
人に話せば笑い話になる・・という言葉を思い出した。