お中元と素麺
京都の友人から残暑見舞いの素麺と遅れたお詫びの便りが届いた。
お中元が遅れてしまいましたすみません・・・etc。
お中元と残暑見舞いの違いで謝るの?
理由はこうである。
そもそも中元とは中国の道教に伝わる三元の祭日の一つ。
上元は一月十五日(小正月)下元が十月十五日で収穫祭
中元の七月十五日は仏教の盂蘭盆会(うらぼんえ)と重なることから
ご先祖様だけでなく
現生でお世話になっている人に素麺やうどん 果物などを
贈り合うようになったのが現在のお中元のはじまりらしい。
古くは生き盆として両親に魚を贈る習わしがあったらしい。
うどんや素麺は無病息災 細く長く 命が永からんことを願うもので
製粉に手間のかかる麺類は米に代わる貴重な食材でもあったろう。
長い手延べそうめん |
それを願っての友人からの毎年のお中元は手延べそうめんというわけだった。
情けないことに私ときたらその理由を理解したのはずっと後のこと。
気温が38度39度と人の体温より高い異常な暑さの続く昨今
昼は氷を浮かべた素麺と決めた。
木蓮の根っこにくっついて広がり、自生している白い花の咲く冥加と
夫が育てている畑の葱と生姜を薬味に 長い素麺をさっぱりと食べよう。
庭の夏紅葉の葉と友人の顔も浮かべて・・。 2020 8月 長塩